ソラマメブログ

2009年08月24日

日本語のハ行音は、ファ・フィ・フ・フェ・フォ


「日本語のハ行音は、


古い時代には


両方の唇を近づけて発音する音


であったから、


ファ・フィ・フ・フェ・フォ


のように発音されていた。


骨(Fone)がアイヌ語で


ポネとなっているのは、


そうした事情を考えに入れると、


日本語とまったく一致する形


と見てよいだろう。


しかし、


アイヌ語には別にケウ(kew)という語があって、


今は合成語の中だけに使われている。


おそらく、これが、


骨を意味する古いアイヌ語であったらしい。


ちょうど、


肺の日本語フクフクシが亡びて


シナ語ハイによってとって代られたように、


アイヌ語ケウは、


日本語ホネによってとって代られ、


古い言葉は合成語の中だけに


残ったのである。」

大野晋
『日本語の起源』岩波新書 p.46

Posted by Fiderio at 23:56│Comments(0)
 
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